「あれ、由紀ちゃん。今日はなんだか雰囲気が違うね」
aomi cafeに到着するなり、匠先輩はそう言った。
ドキッとした。
何を感じ取ったというのか。
「メイクを変えてみたんです」
とりあえず無難にそう答えると、
笑って似合ってるよと言ってくれた。
素直に嬉しい。
私の好みはどちらかというと中性的な匠先輩の方で、決して男くさい恵一なんかではない。
「お疲れ様です、マスター」
「おう、お疲れ」
少なくともこんな無愛想な男には興味を持ったこともない。
制服代わりのエプロンを巻き付けて髪を束ね店内に出ようとすると、
「なぁ」
と恵一が私を呼び止めた。



