特にホットサンドは絶品で、ボイル海老とアボカドの食感とチーズとバジルの風味が堪らなくて。
「超おいしい」
ぽつり呟けば、再び恵一が優しく微笑んだ。
「当たり前だろ。俺が作ったんだから」
この地域の女子たちが絶賛するカフェの料理は、全て彼が作っている。
「惚れ直しました」
と言うと、コーヒーをすすっていた恵一が
「ぶはっ」
と吹き出してしまった。
反射的に笑いが漏れる。
本物の恋人同士が初めて迎える、照れ臭い朝のようだった。
大丈夫。
本来の目的を忘れてはいない。
私は生理痛のような腰の重さに耐えながら、必死で笑顔を作った。



