「おい、起きろ」
という声でバチッと目が覚めた。
目の前には恵一の顔。
「朝だぞ」
「え……?」
なぜマスターがここに?
そう思った瞬間、疑問に答えが群がるようにいくつもの記憶が蘇る。
そうだった。
私、恵一の女になったんだった。
意識がハッキリしてくると、何も身に付けていないことを認識し、慌ててシーツに身を隠す。
「はは、さっさと服着ろ。朝飯、作ったから」
恵一は穏やかに笑ってキッチンの方へ行ってしまった。
「ありがとう……ございます」
無愛想な恵一も、あんな風に笑ったりするのか。
不覚にも、キュンとしてしまった。



