「もしかしたらこの人、通夜か葬式に来てたんじゃないかな」 「そうかもしれないけど」 それがどうしたっていうのよ。 「名簿だよ、名簿! 名前と住所があるかもしれない」 「あ、そっか」 香典返しの作業も何もかも任せたまま一ヶ月近くダラダラしていた私なんかより、雄輔の方がよっぽど冴えている。 それから私たちは急いで名簿を取り出して塚原恵一の名を探した。 「あった、これだ」 見つけるまでに、そう長くはかからなかった。