立ち上がっても、私は恵一の肩ほどの身長しかない。
彼はやっぱり大きくて、パッと見は無愛想だけど、内に秘めた優しさや暖かさは私だけが知っていればいい。
「そういえば、髪型変わったな」
「今さらですか?」
「それどころじゃなかったから」
気持ちが通じ合うというのは、こんなにも幸福なことなのか。
この幸せを大事にしよう。
そのために努力をしよう。
これ以上の何かを求めたら、今度こそ自分が死んでしまう気がする。
幸せとは儚くて、だからこそ美しい。
私は不器用だし未熟だから、いつまで続けられるかはわからないけれど、いつまでも今の気持ちを忘れませんように。



