私は気にせず再び目を閉じた。 もう眠ってしまいたい。 起きていると傷が地味に痛む。 コンコン ドアがノックされた。 夕食が出来たのだろうか。 今日はどうせ年越し蕎麦だ。 雄輔がそうしたいと言っていた。 私はシーツにくるまって目を閉じたまま 「なにー?」 と適当な返事をした。 父か? 雄介か? 扉が開き、誰かが部屋に入ってくる。 お出汁の香りも漂ってきた。 「ご飯なら後から食べる。私、今食欲ないから」 そう言ってベッドの中へ潜り込むと、頭上で声がした。 「由紀。俺だ」