仇恋アベンジャー


「はぁ……」

ため息がむなしく部屋にこだました。

かけ直すべきだろうか?

かけ直す……べきだよなぁ。

私は恐る恐る塚原恵一の名前に触れた。

数秒後、呼び出しの音が鳴る。

緊張で、携帯を持つ手が脈を打っている。

プルルルルル
プルルルルル
プルルルルル

何よ、出ないじゃん。

留守電にもならない。

またタイミングがズレちゃったなぁ。

もうダメだということなのか。

やっぱり間の悪い私は、腹が立って携帯をベッドに放り投げ、上着を脱いで布団に潜り込む。

目を閉じると、壁の向こう側のテレビの音が聞こえる。

どんな番組を見てるんだろう。

耳をすますと、呼び鈴の音が聞こえた。

来客か?

それとも、営業か?