「聞いたってどうしていいかわかんないのよ。私、誰かと付き合ったの初めてだし」
恵一は私の初めての男だ。
だけどきっと、恵一にとって私は初めての女ではない。
モテるとは思えないけど、それなりに恋愛だってしてきただろうし、私みたいな子供っぽい女が好みだとも思えない。
女として、自信がない。
「で、どうすんの? 聞くの? 聞かないの? マスターのとこにいたと思われる女の人のこと」
「……聞く」
だって、嫌なことから逃げちゃダメなんでしょ?
あのキレイな女の人と比べられて惨めな思いをしても、私はそれを受け入れなきゃいけないんでしょ?
雄輔はふっと笑って組んでいた足を組み替えた。



