仇恋アベンジャー





翌日、朝早くに雄輔が来た。

「おはよ、姉ちゃん。気分は?」

私はじろりと睨み付けた。

元はといえば、雄輔のせいなのだ。

「最悪よ」

雄輔は肩をすぼめた。

今すぐ恵一のところに行けと言った彼は、やはり少なからず責任を感じているらしい。

「昨日は親父がいたから何も聞かなかったんだけどさ。マスターにはこのこと、連絡した方がいい?」

「やめてよ! あんなやつ、もういいし」

「え? もういいって、まだ何も言ってないんだろ?」

雄輔はどうやら、私がカフェに着く前に事故ったと思っているようだ。

事故は私が家を出てから30分後くらいに起きた。

恵一と話ができていればもっと遅くなるはずだから、カフェまでの道中の事故だと考える方が自然か。

「私ね、マスターの家まではちゃんと辿り着いたの。呼び鈴だって押した」

「マスターには会えたんだ。え、だったら、なんで……?」

雄輔は眉間にシワを寄せる。

私は首を横に振った。

「女が出てきたの」