仇恋アベンジャー


「どうした?」

白々しい雄輔が私の異変に気付いた。

スープを飲んだだけで泣き出した姉を見ても動じない。

構うことなくハンバーグにナイフを入れている。

「気付いた?」

私が頷くと、雄輔は食事を続けながら語り始める。

「今日、店がわりと暇でさ。余ったから、貰ってきた」

恵一が作った、絶品のカボチャスープ。

二人で迎えた幸せな朝の思い出が蘇る。

「どうして……」

「泣くほど好きなら、素直になりゃいいだろ」

素直に?

今さら、どうやって?

「好きだよ。……このスープ」

「そうじゃないだろ」