仇恋アベンジャー




帰宅すると雄輔が夕食を作ってくれていた。

「なにこれ。超おいしそう」

ハンバーグにサラダ、そしてカボチャのスープ?

オシャレな盛り付けといい香りが空腹を刺激する。

私と母の家にいる間はこんな豪華な食事なんて作らなかったくせに。

いや、それは私が食べなかったからか。

「ああ、今日は親父が仕事納めで飲み会だって言うから、二人分なら頑張ってみようと思って」

「さすがだね。早く食べよう」

手を洗ってテーブルに着き、いただきますをして。

初めに手をつけたのはスープだった。

スープを口に入れてその味が口に広がった瞬間、私の目にぶわりと涙が溜まる。

この甘さ、塩加減、舌触り、色。

このスープは、ただのスープではない。

目に溜まった涙が、頬を伝い始める。