仇恋アベンジャー


「女は男と別れた途端に変わるって言うけど、まさか住所まで変わっちゃうとはねー」

合流した彩子がキャラメルラテを吸いながら苦笑いした。

「別に、別れたから変わったわけじゃないもん」

恵一の影響じゃない。

母の影響だ。

絶対に。

「ま、どっちでもいいけど。でも一度は会いたかったなー、そのマスターと」

「会わせるほどイケメンでもないよ」

「顔なんてどうでもいいの。由紀が押しまくってゲットした彼を見てみたかっただーけ」

にっこり笑う彩子。

自分は彼氏とずっとラブラブだから、この後味の悪い別れの辛さがわからないのだ。

妬ましい。

「仕方ないでしょ、振られちゃったんだから」

「私に紹介してから別れてくれればよかったのよ」

まったく、人の気も知らないで呑気なやつめ。