仇恋アベンジャー


事の後。

「マスター」

「ん?」

「私と付き合う気になってくれました?」

私がそう言うと、恵一はまたバカにしたように笑った。

「お前、物好きだな。こんなになってまで俺にこだわるのか」

こんなになってまでって、私に何したの。

ぞんざいに抱いたってこと?

期待なんてしちゃいけないのかもしれないけど、初めての女相手に優しさの欠片もない。

最低だ。

やっぱりこの男は最低な男だった。

母の気が知れない。

「だって、仕方ないじゃないですか。好きなんだもん」

恵一はベッドで今にも眠ってしまいそうな私の頬を撫でて、またクスッと笑った。