仇恋アベンジャー


「仕事ばかりで家事にも育児にも協力しなかった俺が悪いんだ」

父は嘲笑を浮かべた。

実母は父や母よりいくつか若かったそうだ。

父と同じでよその地方からその土地に来ていたらしい。

父の他に頼れる人もいないのに、父は仕事ばかりで非協力的。

ある日突然プチンと糸が切れたように、実母は新たな恋に狂ったという。

つまり、私と雄輔は実母に捨てられたのだ。

間もなく、離婚。

それから程なくして現在住んでいるこの町へとやって来た。

それ以来、実母がどうしているかはわからないという。

私たちに会いたいという連絡も、なかったそうだ。