仇恋アベンジャー


我ながら大胆なことを口走ったと思う。

まだ誰にも抱かれたことがないくせに。

「はぁ……もう」

参った、というように抱きつかれたままの恵一は大きな手を私の頭に乗せ、髪の流れに沿って滑らせる。

私はガッシリした体にしがみついたまま、頭皮に彼の手の温もりを感知。

初めて抱き締めた男の身体は、想像していたより硬くて大きかった。

「由紀」

初めて呼ばれた名前に緊張が走る。

恵一が無茶苦茶な要望を承諾したと、察したからだ。

「後悔するなよ」

期待していた扉が開かれる。

この男の正体がわかるかもしれない。