仇恋アベンジャー


私たちが入ったのは、この辺りでは人気のお好み焼き屋だった。

人気だけど、クリスマスの時期はどうしても洋食屋に人が流れる。

私たち家族は今なら空いてると見て、クリスマス感ゼロのこの店にやって来た。

ここは母が気に入っている店だった。

四人で食事をする時にも何度か訪れたことがある。

女将さんが注文した品を持ってくると各々が鉄板にお好み焼きのタネを落とすが、ここからは雄輔の仕事である。

私と父はあまり鉄板を触りたがらないが、母と雄輔は進んで鉄板奉行になりたがる。

母亡き今、お奉行様は雄輔ただ一人。

一人でも、立派に仕事をこなしている。