仇恋アベンジャー




私がそうしている間に、クリスマスが迫っていた。

12月23日。

祝日のこの日からは大学も冬休みに入り、きっと店も忙しくなるんだろう。

店で出すクリスマスケーキを試作していた恵一の姿を思い出す。

心臓を鷲掴みにされたように胸がギュッと苦しくなり、慌てて頭から彼を追い出す。

今日は父も休みだから、久しぶりにみんなで食事をする予定だ。

父は今、うちよりも広いマンションに一人で住んでいる。

本当は雄輔と二人で住んでいたのだが、雄輔が夏から私と暮らし始めたからだ。

まだ外出する気分にはなれなかったけど、たまには会ってあげないと寂しいんだろうな、なんていう娘心が働いた。

だけど血の繋がった兄に処女を捧げた私は、父と顔を合わせることに初めて抵抗を感じていた。

なんだかすごく、後ろめたい。

こんな身体になってしまって申し訳ない。