10年以上別々の家で暮らしていた弟。
母に避けられてしまった弟。
汚れた姉を甲斐甲斐しく世話して、虚しくなったりしないのだろうか。
なんだか可哀想で、不憫で、申し訳なく思えてくる。
離れてしまったが、いやむしろ離れてしまったからこそ可愛い弟。
私は手の甲で涙を拭いて起き上がると、雄輔はすぐそこに胡座をかいて座っていた。
イケメンとは言えずとも私には可愛い弟。
「雄輔……」
思い余って抱き締めると、恵一とは全く違う体の形に驚く。
細い。
男手に育てられた雄輔は、裕福な家庭で愛情を注がれた恵一とは育ち方が劣っているような気がした。



