仇恋アベンジャー


「ご近所の方から電話をいただいたんですよ? うちの前にずっと立っている女の子がいるって」

「……へ?」

「警察に通報する? って聞かれたんだけど、女の子だっていうから出てきてみたのだけれど」

「すっ……すみません」

「うちに何か、ご用なんでしょう?」

私は完全にパニック状態だった。

近所の人からの通報?

警察?

どうしよう。

とりあえず、何か言わなくては。

「あの、私、恵一さんの知り合いで」

ああ、やってしまった……。

恵一の名前は切り札にしようと思っていたのに。

警察を呼ばれる事態は避けたいと強く思っていたから、焦って最初に使ってしまった。