「大丈夫だよ、俺が保障する。お前は十分すぎるほど可愛いし綺麗だ。それに、度胸だってある」

「そう……かな?」

 まだ不安気に聞き返すと、黒斗は迷うことなく「そうだよ」と答えてくれる。

 おかげで、少し緊張もほぐれてきた。



「それじゃあそろそろ始めるぞ! 皆準備してくれ!」

 鳴海さんの声がスタジオに響き、あたしは立ち上がった。


「じゃあ行って来るね、黒斗」

 そう告げてカメラの前に行こうと足を進めると、黒斗が引きとめた。


「友!」

「何?」

 振り返ると、黒斗は真っ直ぐな眼差しであたしを見ていた。


「友、お前は『友情』と『愛情』、そして『希望』の名を持つブルートパーズだ。……俺は、いつもお前の中に希望を見続けてた」

 そこで黒斗は優しくも力強い笑みを浮かべる。


「俺はこれからもずっとお前の側でお前を見続ける。だから友、お前はこれからも希望の光であり続けろ」

 その優しく真っ直ぐな視線は、あたしの心に直接届いた。




「ジュエルのように光り輝け。ブルートパーズ・友!」



 そしてあたしは、今出来る最高の笑みを愛しい人に向けて言った。


「はい!」



 はい……あたしのナイト様――。





≪聖石学園~Sで腹黒のナイト様~【完結】≫