聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

「友、お前のおかげなんだろ? 最近のお前等見てれば分かる。……有り難う」

 真っ直ぐな微笑みで言われてドキリとした。

 嬉しいけど、それ以上に照れる。


「そ、そんな。お礼言われるほどのことじゃ……」

「俺にとってはそれでも足りないくらいだぜ?」

 「だから」と弘樹は続ける。


「今日は全部俺のおごり!」

「ええ!? そんな、悪いよ!」

「いいんだよ。俺がそうしたいんだから」

 と、また優しい眼差しで微笑まれた。


 弘樹……その笑顔は卑怯だ。

 何も言えなくなってしまう。


 そうして、結局あたしは奢られてしまった。


「う~あたしそこまでたいした事してないのに……」

 女々しくも喫茶店を出た後もそんなことを言うあたしに、弘樹はまた苦笑した。


「まだ言ってんのかよ。気にすんなって」

 そう言って頭をポンポンと軽く叩かれた。



 こうしてると、きっと他人の目から見たら恋人同士に見えるんだろうな……。


 そう思うと、何だか浮気しているみたいで嫌な気分になった。


 黒斗に悪い……。

 やっぱりあんなこと言うんじゃなかった。

 初の街中デートは黒斗とが良かったよ……。


 そんな風に落ち込んでいると、弘樹が「あれ?」と呟いた。