「っ!?」

 当然ながら告白ではなかったものの、黒斗と付き合っていることを言い当てられて言葉が詰まった。


 ここは正直に言うべきか。

 でも由理香ちゃんのブラコンっぷりを見た限り迂闊(うかつ)なことは言えない。

 正直に言って小姑のようにいじめられる可能性もある。


 どうしようか答える言葉を探していると、由理香ちゃんは目をキラキラさせて近付いてきた。


「否定しないってコトはやっぱり付き合ってるんですね!?」


 ダメだ。

 もうこれは決定事項にされてる。

 今更否定しても遅い。

 
 仕方ないので、あたしはコクンと頷いた。


「やっぱりぃ~!」

 由理香ちゃんはそう言いながら、あたしの腕を掴んでピョンピョン跳ねてはしゃいでいる。


 この由理香ちゃんの様子を見る限り、さっきあたしが心配していたいじめとかはなさそうだ。

 だって、物凄く嬉しそうだもん……。



「あたし、友さんみたいに綺麗で可愛い人がお兄ちゃんの彼女に……いずれは奥さんになってくれないかなぁってずっと思ってたの!!」

「お、奥さん!?」


 それは飛躍しすぎなんじゃ!?


 そんな風に驚いているあたしを他所に、由理香ちゃんはさらに妄想の世界に入っていった。