聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

「あ、良かった。大丈夫……って、何して!?」

 ホッとしたのも束の間。

 由理香ちゃんはあたしの両脇から腕を回し抱きついてきた。


「え? えぇ!?」

 何、この展開!?


 ?マークが頭の中をぐるぐると回っている。

 そんなあたしを他所(よそ)に、由理香ちゃんはあたしが着ているドレスのファスナーを見つけ一気に下ろした。


「っ!?」

 ぅぎゃーーー!?

 何!?

 何で脱がされてるのあたし!?


 男になら……って言うか黒斗になら何度も脱がされたことはあるけど、女の子に脱がされるなんてぇ!?


 頭の中は混乱状態。

 抵抗するべきなのかどうかすらも判断が出来なかった。


 そうしているうちに本当に脱がされ、ブラが露わにされる。


「……やっぱり、本当の胸……」


 由理香ちゃんがそう呟いて、やっとあたしは正気を取り戻した。


 ヤバイ!!

 どっちにしろ抵抗しておくべきだった。

 混乱しすぎて女だってコト隠してるのすら忘れてしまっていた。


 由理香ちゃんはあたしの胸を凝視している。

 黒斗のときといい、兄妹揃って更衣室でバレるなんて……。