「だったら自分の部屋で眠ればいいでしょう。何でわざわざあたしの部屋で寝るの?」


 迷惑、というほどではなかったけど、理由が思い当たらなくて聞いてみる。

 すると、黒斗はニヤリと少し色っぽく微笑んで答えた。


「友は抱き心地いいからな。抱きしめて眠ると気持ちよく眠れるんだ」

 そうして愛しそうに髪を撫でられて、あたしは嬉しいやら恥ずかしいやら……。
 とにかく顔を赤くした。


「それに、やっぱり出来るならヤりたい。でもお前だって疲れてるだろうし、俺も眠い。だったらもうこうやって一緒に寝るしかないだろ?」

「う、うん……?」

 何だか丸め込まれているような気分でもあったけど、あたし自身黒斗に触れているのはキライじゃなかったから……。

 むしろ好きだから……。


 だから、頷いてしまった。


「友……」

 優しく名前を呼ばれて黒斗の顔を見ると、キスをされた。

 ついばむように、そして時には深く。


 二人で同じ枕に頭を預けて、何度も唇を合わせる。

 そうしているうちに、いつの間にか眠ってしまっていた……。