しばらく待ってやっと映像が映る。
『はい、中継繋がりました。ゲーム始めます!』
待機している生徒が映し出され、はじめにさっきの役員の声が聞こえた。
続いて「やっとかー」などと生徒達のざわめきが聞こえる。
『ではまずは、職員室に行って用務員のおじちゃんを笑わせろ! そうすれば次のヒントの場所を笑わせた人にだけこっそり教えてくれる』
「は? なにそれ」
あたしは誰もいないのをいいことに、声に出して突っ込んだ。
他の生徒達も同じことを思ったのか役員に質問していた。
『ヒントって謎かけとかそういうのじゃ無いんですか?』
『違うに決まってるだろう! 謎かけだと頭の回転のいい奴が有利じゃないか!』
「あ、確かに」
でも用務員のおじちゃんを笑わせるのもそういうの得意な人のほうが有利なんじゃ……。
と、あたしは考えたけど、早くゲームを始めたい生徒達はそこまで気にしなかったみたい。
『他に質問が無いならスタートの合図するぞ!? いいか?』
役員の言葉に異論を唱える者はいなかった。
『じゃあ、よーい……スタート!』
『ちょっと待ったぁー!!』



