「ん? 雪那と怜華から聞いてたのよ。あんた連絡一つくれないし。……これでも心配してたのよ?」

「うっ……」


 自分で行かせておいて心配も何も……と思ったけど、連絡してなかったのは悪かったと思ったから何も言わない。


「でもやっぱり黒斗くんと付き合ってたのね。二人からそうなりそうだとは聞いてたけど……良かったじゃない。初彼があんなカッコイイ子で」

「え? 何、写真でも見たの?」

「ええ。あ、あんたのジュエル姿も見たわよ? 思ってた以上に綺麗になってるじゃない」

「それはどーも」

 お母さんからの褒め言葉は照れるから、あたしは照れ隠しにちょっとぶっきらぼうに言った。


「これで自分がキレイだって事自覚した?」


 前に散々否定したことを根に持ってるのかな?
 わざわざそんなこと聞いてくるなんて……。


「……並よりはいいのかなって程度には」

 と、無難に答えておいた。


「もう! あんた全く自覚して無いんじゃない」

 お母さんは不満そうにそう言うと、ご飯の最後の一口を口にした。

 そして飲み込むと「まあいいわ、それより……」と話を戻した。


「で、その黒斗くんと海行くのに、ビキニの方がいいのかなって事ね?」