「じゃあ、約束よ?」

 あたしのやる気のなさを感じ取ったのか、怜さんが念を押すように言う。


 その笑顔は、やっぱり何だか怖い……。

「は、はい!」

 あたしは、その笑顔の恐怖に負けた……。



 ふっ……長い物には巻かれろってね……。



「じゃあそろそろ食堂に行こっか。学園長、もう準備出来たかな?」

 雪さんがさりげなくお腹を触り、腹へったとアピールしながら言い出す。



 実はこの寮の管理は学園長が全て行っていて、何故か寮母のような真似までしている。

 最初は突っ込んだけど、学園長の料理がとんでもなく美味しかったから、すぐに何も言わなくなった。


 ……餌付けされたわけじゃないよ?




 皆程よくお腹が空いていたみたいで、雪さんの意見に同意して私達は食堂へ向かった。