聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

「あっ……黒斗……」


「友……俺、もう抑えきかねぇから」

「へ?」

「今まで、お前を抱く機会は何度もあった。……でも最後まではしなかった……。何でだと思う?」


 そんなこと、聞かれたって分からない。


「……何で?」

 聞き返すと、黒斗はニヤリと笑った。

 その顔はどちらかと言うと、昨日までのドSな黒斗の笑顔に似ていて、あたしは一瞬ビクリとした。


「俺も今気付いたんだけどな……。最後までヤってしまえば、お前のこと好きだって気持ち、抑えられなくなるからだったんだよ」

 そう言って、黒斗はあたしの頬を撫でた。


「お前が言ったとおり、俺はお前から逃げてたから……。だからこの気持ちに気付くわけにはいかなかったんだ……」

 ニヤリとした笑みをまた優しいものに変え、「でも」と続ける。

「俺はお前と向き合うことにしたから、その必要が無くなった。そしたらさ、友……お前のこと、欲しくて欲しくてたまらなくなった」


 熱っぽい黒斗の声と同時に、背中に回されていた手が胸に触れた。


「あっ!?」

「友、いいか……?」

 真剣な眼差しがあたしの視線とぶつかる。



 正直怖い。

 でも、黒斗が好きだから――。


「う――」

「イヤだって言っても止めないけどな」


 あたしが返事をする前に、黒斗はそんなことを言った。