そんな怜さんに、蓮先輩が「そうだね」と相槌を打つ。

「でも、怜華はいつでも綺麗で可愛いよ。もちろんベッドの中でもね?」

 そう付け加えた蓮先輩に、怜さんは「ホホホ」と笑いながら足を踏みつけていた。


「あなたも、そんなことここで言うことじゃないわよ?」

 そう言って微笑んだ怜さんの顔は僅かに赤い。


「そ、そうだね……。じゃあ二人とも、早めに帰ってくるんだよ?」

 痛みに耐えながら蓮先輩はそう言って怜さんと帰って行った。




 その一部始終を見ていたあたしは、呆然と先輩達の姿を見送る。


「先輩達……付き合ってたんだ……?」

 今まで全く気付かなかった。


「何だよ友、気付いてなかったのか?」

 あたしの呟きを聞いていた黒斗が聞いてくる。


「うん、って言うか黒斗は気付いてたの!?」

「え? まあ前に連先輩に、ジュエルとナイトはその役割故に“そう”なることが多いって言われたからな。そうなんじゃないかとは思ってた」

「はぁ~」


 なんか、びっくりだ。

 でも、確かにあの人たちはお似合いな気がする。



 あたしがまた呆然とすると、黒斗があたしの肩を抱き引き寄せた。