「えー弘樹まで来るのかよ? 皆してオレの恋路を邪魔するんだな……」

 よよよ、とウソ泣きをする高志。


 高志はあたしのこと好きだっていうのを皆に隠したいのかバラしたいのかイマイチ良く分からない。

 あからさまなことは言ってるけど、それはいつも冗談っぽく聞こえる。


 まあ、そこらへんは高志のしたいようにすればいいとあたしは思っているから、何も言わないけど……。



「恋路? まあ良く分かんないけど、たまには皆で友情深めようぜ!」

 と、弘樹は高志の肩を叩いた。

 そんな調子で今日の放課後は皆でゲーセンに行くことに決まった。




 放課後、うっかり掃除当番だったことを忘れていた高志に野次を飛ばしながら待って、それから皆で校舎を出た。

 この四人で遊びに行くのは久しぶりで、何だか皆はしゃいでいた。


 でも校門が近付くにつれ、いつもと様子が違うことに気付く。


 どうしたんだろう?

 他の生徒、校門の方を注目してる。


 その視線を辿ると、校門の側に人だかりが出来ていた。


 なんだろ……?