勝手に用意されてるのかと思ったら、ナイトはお披露目までに自分で見つけなきゃならないらしい。


 そりゃまあ自分が信頼する人間の方がいいってのは分かるけどさ、一ヶ月弱で見つけろってのは無茶じゃない!?

 ……でも、見つけられなかったら見つけられないで何とかなるでしょう。


 と、あたしはあくまでも楽観的だった。



「にしてもさー、一学年のジュエルが友ってのやっぱり納得いかねー」

 そう言いだしたのは高志だ。
 あたしに近づいてきて頭をポンポンと叩く。
 
「確かにちっせーからカワイイけどさ、キレイじゃねーだろ。絶対」

 高志の言葉にムカッとくるも、否定は出来ない。


 だって、今のあたしは相変わらず栗色ショートの黒ぶちメガネ。
 変わったのは服装が学ランになっただけ。


 でもだからって高志に言われっぱなしでいるのはムカつく。

「うるさいなー。『絶対』は余計だろ!? ってか頭叩くな!」

 そう言って拳を振り上げると、高志は「暴力はんたーい」と笑いながら離れていった。


 コイツ……ホントに一発殴りたい。