聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

「こっちの学園は……そっち以上に特殊っぽいし……生徒達、この際僕らが男でも女でも関係ない、みたいに見える……」


 あたし達の学園より特殊って……いったいどんな学園なんだろう……。


「なんて言うか……そんなこと気にしてるヒマ、無い……」


 ヒマ!?
 ヒマですか……。

 あ、なんかもうどうでも良くなってきた……。


 と、あたしの心が荒んできた頃、黒斗と弘樹が現れた。

「お? いたいた。どうもはじめまして、俺は黒斗って言います」

 席に着いたと同時に、黒斗が簡単に自己紹介した。


 それに弘樹も続いて自己紹介したんだけど……。


「はっはじめマシテ! 俺、いや、僕の名前は弘樹と言います!」


 弘樹、噛みまくり……。

 しかもそれじゃあ小学生の自己紹介だよ……。


「はじめまして……福永 和子(フクナガ ワコ)、です。……僕に会いたいって、言ってたのは……君? 弘樹くん……」

 あからさまに様子のおかしい弘樹を見て、和さんは言い当てた。


 まあ、これは丸分かりだもんね……。


「はっはひぃ! ソウナンデス!」


 ダメだこりゃ……。