「はぁ~……」

今度は重く長いため息を吐きながら、私は朔夜が待っているであろう喫茶店にゆっくり足を進めた。



 

喫茶店が見えてきて、朔夜の姿を探す。

朔夜は遠目からでも目立つからすぐに見つかった。

テラスの方にいるから良く見える。


でも、そこに居たのは朔夜だけじゃなかった。

朔夜の向かいに、美女が座っていたのだ。



二人は楽しそうに歓談している。


私は、五メートルほど離れたところで立ち止まり、その様子をただただ見ていた。