「それじゃあ今のところは帰ってやる。また会おう……望」


最後に睦言(むつごと)の様に私の名を呼び、朔夜は木々の闇に消えた。



気配も感じなくなると、私は地面にへたり込んだ。

自分で思っていた以上に気を張っていたらしい。





こうして、私の意思など関係なく、私の命をかけたゲームが始まったのだった。