コイツ、ムカツク……。


いっそ殴ってしまおうかと拳を震わせる。


「このままだと協会に引き渡されるんだろ? それは勘弁してくんねぇ?」

男はこっちが何も言っていないのに、勝手に交渉をし始めた。


「それと……」

そう言ってニヤリと笑う男に、私は悪寒がした。


「あんたイイ体してるよな? 一回でいいからヤらしてく――ぐぅ!?」

男の言葉は途中で朔夜に遮られる。


今にも絞め殺しそうな勢いで、朔夜は男の首を掴んでいた。