「もしかしなくても、朝だな」

そう言った朔夜はため息を付く。


「こっちは体力有りまくってやる気満々だったってのに……据え膳状態を恥だと思いつつ我慢してやったんだ、感謝しろよ?」

「う……はい」

私が返事をすると、朔夜は妖艶に微笑み私に覆い被さった。


私の頬に手を当て、キスをする。

ついばむようなキスの後は、舌を絡める濃厚なディープキス。


頬に当てられた手が徐々に下に下がるのを感じて、私はキスの合間に聞いた。


「朔夜? ……今から?」

まさかこんな朝っぱらから、と思ったのに、朔夜は目を細め肯定した。


「いいだろう? どうせ探索は夕方が中心だ」

「ほ、本気?」

もちろん本気だろうけど、こんな時間にした事は無かったから私には抵抗があった。