ああ、そういうことか。と私は納得する。


朔夜が苦戦している姿なんて思い浮かばないから、人海戦術云々と言われても心配はしなかった。

でも朔夜は違うようで眉間にシワを寄せている。


「人海戦術……少し厄介だな」

「どうして?」

「配下はただの人間だ。あまり傷つけるわけにはいかないからな……。数人ならともかく、これでは……」

そう言いながら、朔夜は今までの調査資料を見つめた。


資料に書かれている、配下にされた人間の数はおよそ40。

この情報も一部でしかないから、きっと実際はもっといるはずだ。


「そっか。確かにこの人数は厄介よね……」