佐久間さんから受けた事件。

私の両親の仇・十六夜が起こした事件。


今はその事件の情報収集を朔夜と二人でやっている。




朔夜への想いに気付いたあの日の夜、私は彼に全てを話した。



数年前の、私の過去の話も……。


数年前……あの夏の日。



深夜、物音がして目を覚ました私は、寝ぼけたままの状態で居間に向かった。

お父さんとお母さんの声が居間から聞こえたから。



電気はついてなくて、何をしてるんだろうと思った。


不思議には思っても、特に不安になんて思いもせず私はドアを開く。



月明かりが窓から差し込み、居間の中は薄暗いながらも良く見えた。



そして私がそこで見たのは、床に倒れている両親と、棒のように立っている美しい顔立ちの魔物だった。