『うん。だって教室より居心地いいし』


「保健室生徒っていう人がいるみたいに、紗希の場合は美術室生徒だね」


『いっそのことそうしたいくらい』


「え~そしたらあたしが寂しいからそれだけはやめてね!」



なんだかんだ言って、そんな言葉が嬉しかったりした。


栞に必要とされているようで。




「あっ、なんか廊下が騒がしいね。もしかして…」



栞が廊下に目を向ける。



『うんそう。今日の1限は4組が成瀬先生だったから。ちなみに5限は1組ね』


「さっすがぁ~紗希サンッ!」