「ほんとにゴメンね?」




翌日の放課後。



約束の4時きっかりに、あたしは栞と一緒にLL教室の前までやって来た。



やっぱり逃げ出そうとしたけど、栞の彼の顔を思い出したら怖くて出来なかった。



あたしはいいとして、火の粉が振って来るのは栞なのだろうから。



「あたし教室で待ってるね♪」




ゴメンという割には、まったくそんな顔をしていない栞。



手を振りながら階段を下りて行った。