めんどくさくても、教師は生徒と向き合わなきゃいけない。 それが、義務。 職業柄、仕方ない。 「―…聞いてほしかったの?」 『……。』 ―…調子が、狂うんだよ。 先生が投げかけてくれる言葉は、いつだって変化球で。 口の端をニッと上げて微笑む姿は、嫌みがなく爽やかで。 真っ正面だからこそ、困る。 『……えっと。』 そんな質問されたら、何も言うことができないじゃない。