そりゃあ、あたしだって『帰る』と言ったけど。 そんなの、実際に帰るわけないじゃん。 あの人がいる家に、帰りたくもないし。 行くところがなくてもいい。適当にフラフラする。 「ほら、一応家に入るの見届けた方がいいだろ。女の子なんだし。」 …だから、そういうの、いらない。 さっさと家に入ってよ。 『……。』 多分、本当に良心でやってるんだと思う。 屈託ない笑顔を、爽やかに見せてるし。 純粋に、あたしを心配してくれている。