前髪、上げてる。 身長が高めの先生を見上げながら、小さく思うあたし。 先生は両手をダウンのポケットに入れながら、いつもの調子であたしに笑いかけた。 「どっかいくのか?」 先生らしい、短い言葉。 だけど素っ気ない感じじゃなく、明るくて。 今のあたしの気分と真反対すぎて、少しウザい。 そんなあたしの心境を先生は知るわけもなく、くるんとした目をまばたきさせてる。