持っていたモコモコホワイトのリュックを、そのまま、バンって床に投げつけて。 一度は通り越したはずのオカアサンの横を、駆け足で抜けてゆく。 ―…あたしが、悪いの? 確かに、あたしも悪い部分もあるだろうし、あたしが反省しなきゃいけない部分もあるんだろうけど。 反省なんか、したくない。 『……っ、』 いつだって、自分のことばかりで。 自分の欠けてる部分を、あたしのせいにして。 “家からいなくなってほしい” …こんな言葉を簡単に吐いてしまえるような人。 あたしだけが、悪いわけじゃない。