あたしは、この空気が苦手だった。 助けを求めるようにオカアサンが口ずさむ、“お父さん”が、あたしの胸に響いて。 あたしは“お父さん”までにも、責められてるような気がする。 『…っ、コンビニ行ってくる。』 ―…なんで、お母さんに、そんな態度取るの、って。 もっと、お母さんを大切にしなきゃ、ダメでしょ、って。 近くにいるはずのないお父さんが、近くで囁いてる気がするんだ。