やってしまった過ちを取り除くように、コホンと可愛らしくひとつ、咳払い。 同時に口元に寄せた、淡いピンクのカーディガンから指先だけ出てる手が、あたしのキャラを物語っている。 ――――…そう。 あたしのクラスでの立ち位置は、“天然で小動物みたいな、可愛い子”。 だから、こんなに唐突に大切なことを言われると、困る。 リアクションとか準備ができてないし、思わず素になってしまうから。