『―…は?転校が決まった?』



思わず、我を忘れてガタンと立ち上がっていた。


その瞬間、お弁当を食べていたクラスメートの目が一斉にあたしに向けられて。

あたしは慌てて誤魔化し笑いを浮かべる。



「そうなのよ、急で悪いんだけどねぇ。

あ、そうそう、先生にはもう連絡しといたから。」

『……。』



…有り得ない。

4時間目の眠たい国語が終わり、昼休みを狙ってかけられてきた1本の電話。


それが転校を告げるものだなんて、一体誰が想像するだろうか。