ーー先生、

先生がいなかったら、今の私はいないと思うんです。



先生と会う前の私の世界はどす黒くて。いつだって光は、濁っていた。


そんな私が先生によって連れ出されたのは、キラキラした明るい場所で。

お砂糖のように、甘い場所。



真っ黒だった世界に、先生は少しのエッセンスを加えてくれた。



「愛奈…、」



先生が少しだけ困ったように、だけども嬉しそうに私を見てくる。

そんな先生の姿を見てるだけで、私はとても嬉しくなった。




「ずっと会いたかった。」




ふわっと。


先生が私のことを、包みこむように抱きしめた。




ーー先生、私も。




『私も、会いたかった。』






先生は私が好きで。
私も先生が好き。



形こそは見えないけど、先生が私のことを好きだってこと、自信を持って信用できるんだ。










ーーSugar Essence



先生がくれたのは、お砂糖のように甘い、ほんとうのこと。





















☆終わり☆