何も、いえない。
確かに私はリューガに告白した。
私は顔に一切の感情を出さないようにしながら、口をキュッと握って、冴花ではない一点を見つめる。
終わった。
私の高校生活。
これから、どうしよう。
「私がリューガのこと好きなの気づいてたよね?」
ーー…うん、気づいてたよ。
冴花はわかりやすいもん。
私がリューガと話すと機嫌が悪くなったもんね。
「なのに、こんなんあり得ないんだけど。」
冴花が感情を任せに、教室中がドキっとするような声をだす。
「私、本気でリューガのこと好きだったんだよ。」
『…。』
「高校に入った時からずっと、片思いしてたんだよ。」
『…。』
冴花が、泣いたような怒ったような、入り混じったような目で、私の目をジッとみつめた。
「愛奈のこと、友達だと思っていたのに。」


