あたし、この人タイプかもしれない。 別に、一目惚れしたわけじゃないけど。 第一印象だけじゃ何も言えないけど。 この人なら、付き合ってもいいと思える。 あたしの隣に並ぶなら、この人が良い。 「そうなんですか!仕事の邪魔をしてすいません。」 お母さんが、ビックリしたように目を見開いて。 オーバーリアクションをして見せる姿に、うんざりする。 でも今は、“彼”の前だから。 あたしは大人しく、ちょこんと、笑顔で相づちをうっといた。